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オオミズナギドリの排泄 飛行中に4~10分間隔

オオミズナギドリ(撮影:後藤佑介)

東京大学の坂怜生特任研究員と佐藤克文教授は、オオミズナギドリの排泄行動を解析した。4~10分間隔でほとんど飛行中にフンをすることが確認されている。海鳥の排泄を観察し続けることは困難であり、貴重な記録となっている。

研究グループは15羽のオオミズナギドリの腹部に小型のビデオカメラを装着。排泄腔を計36時間撮影して、195回の排泄を確認した。

調査によると多くの個体が4~10分という一定の感覚でフンをすることを確認した。さらに、1回を除く全てが飛行中に行われ、着水中であっても意図的に飛んでから排便していたという。敵をおびき寄せることを防ぐために、空を飛んでいるのではないかと予測している。1時間あたり5.2回の頻度で便をだして、1時間で約30グラムのフンを海に落としていると推測された。

オオミズナギドリがフンをする瞬間

上坂特任研究員は「研究はもともと私が鳥の脚の動きを観察しようと思って後ろ向けにビデオカメラを装着したのがきっかけであった」と紹介。「映像を見た時に思いのほか糞がたくさん写っていて面白かったので回数やタイミングを、数えて見たところ面白い発見があった。栄養塩や病原体の拡散という観点でフンの研究が意外と重要だということが伝わると嬉しい」とコメントしている。