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チョコレートで運動中の判断力向上 早稲田大

早稲田大学

早稲田大学の塚本敏人講師と立命館大学の橋本健志教授らの研究グループは、チョコレートやココアパウダーなどに含まれる「ココアフラバノール」の摂取が運動中の判断力を向上させると発表した。ドーピングの対象にならず、健康増進機能も認められているという。研究成果は運動選手のパフォーマンス向上の一助になりそうだ。

考え事をしながら有酸素運動を行うと、認知疲労が生じて情報処理能力は低下する。だが、認知疲労がある際に、運動中の判断力を向上させるサプリメントは明らかになっていなかった。

研究では精神疲労を軽減するココアフラバノールに注目。高用量と低用量のココアフラバノールが含まれるカプセル2錠ずつを用意して、摂取後して1時間経過した後の運動中の判断力を測定した。

その結果、多くのココアフラバノールを摂ると有酸素運動中の判断力が向上した。心拍数や気分などその他のデータは影響を受けていなかったという。

グループはサッカーワールドカップで三苫薫選手がスペイン戦で得点につなげたライン上1ミリの判断を紹介。「競技スポーツで判断力はパフォーマンスを左右する重要な要素」と説明した。今後は、精神的疲労感を減らすためにどのような方法があるのかを考えていく必要があるとしている。