上川内あづさ教授(提供:名古屋大学)
一般社団法人「女性科学者に明るい未来をの会」は21日、名古屋大学の上川内あづさ教授に優れた業績を残した女性学者を讃える「猿橋賞」を贈呈した。聴覚情報処理システムの独創的研究成果が評価されたという。
上川内教授は「昆虫脳における聴覚情報処理原理の解明」の研究で、ショウジョウバエの神経情報処理の仕組みを明らかにした。触覚にある「ジョンストン器官」が受け取った聴覚情報などを人間と似た機構が処理していることを初めて発見している。これは、動物種を超えた情報処理の原理の理解につながるという。
上川内教授は「自分の代わりはいないと思える自然科学の研究はとても面白い。今回の受賞が、これから活躍する研究者の皆様にとって少しでも励みになれば嬉しい」とコメントしている。