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運動しない高齢の心不全患者 2年間の生存率低下 順天堂大

順天堂大学

順天堂大学の中出泰輔大学院生らの研究グループは、高齢の心不全患者における入院前の運動習慣と退院後の経過との関連性を明らかにした。診断後の運動療法の有効性は報告されていたが、年齢の高い心不全患者の退院後の予後と運動の関係は、十分な症例数を用いた検討がされてこなかった。

グループは65歳以上の心不全患者を登録した2016~18年のデータを用いて解析を実施。1262人の患者を対象として入院前の運動習慣の有無をアンケートで調べた。

ウォーキング以上の運動を週1回以上した人を「運動習慣あり群」、それ未満の人を「運動習慣なし群」に分けた。その結果、46.5%の患者は入院前に体を動かす癖はなく、53.5%は何らかの習慣があった。

分析すると、運動をしない集団はする集団よりも歩行速度や握力などの身体機能が低く、退院後2年間の追跡調査で習慣のない患者の生存率が低いことも明らかになっている。

グループは今後について、「加速度計や歩数計などの客観的なデータを活用し、より具体的な運動習慣の実態を把握したい」とし「運動習慣の評価を精度向上させることで、心不全患者のリスク層別化や、適切な運動介入プログラムの開発にもつなげたい」とコメントしている。

学術誌「ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・プリベンティブ・カーディオロジー」に19日付で掲載されている。