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エビの新種「アカムラサキエビ」を相模湾と若狭湾で発見 約100メートルに生息 ワカサムラサキエビのオスも

アカムラサキエビ(提供:京都大学の邉見由美助教)=2022年6月17日撮影

京都大学の邉見由美助教と千葉県立中央博物館の駒井智幸・地域連携課長の共同研究グループは今月3日、新種のエビ「アカムラサキエビ」を発見したと発表した。この確認により、ムラサキエビ属は世界で44種、日本近海で14種となる。

アカムラサキエビは全長10ミリで、若狭沖と相模湾沖の水深92~96メートルに生息する。第3~5胸脚の指節が細長いことからラテン語で「針」と「指」を意味する名前が付けられたという。

ワカサムラサキエビのオス(提供:同)=2021年7月14日撮影

また、新たに「ワカサムラサキエビ」のオス個体を発表。性別によって見た目が異なる体をしており、オスは葉状の前足を持つ1が、メスは細長い足をしている。オスの前足はメスへのアピールに使われていると推測される。

ワカサムラサキエビのオス個体はこれまでも採集されていたが、23年にメスの存在を発表した時点では同一種と考えられていなかったという。

邉見助教は「(エビの発見が相次ぐ)若狭湾からまた新たなエビ類に関する知見が追加され、嬉しく思う」と述べ、「今後も若狭湾のエビ類を注視していきたい」としている。