コツメカワウソ(提供:海遊館)
大阪公立大学の田中利幸准教授らと海遊館(大阪市)の共同研究グループは7日、絶滅危惧種「コツメカワウソ」が線維軟骨塞栓症を起こしたことを報告した。カワウソでは初だという。
同症は脊椎の間でクッションの役割をする物質の一部が血管内に詰まり、麻痺がおこる現象。さまざまな動物で症状が確認されている。ステロイド投与を行うことで、発症から23日目には症状が改善したという。
田中准教授は「今まで報告のあったカワウソの急性麻痺の原因は悪性腫瘍だけであったが、今回の報告はカワウソにおける線維軟骨塞栓症を鑑別に加える必要があることを示唆している」としている。