筑波大学
筑波大学の藤井直人准教授は3日、シャーベット状の氷飲料(アイスラリー)を飲むと、運動中の過換気や脳血流量を減少させてストレスを軽減してパフォーマンスを向上させると伝えた。一方で、腹痛や下痢感が生じるリスクもあると発表している。
研究では12人の男性が1~7.5グラムのアイスラリーか37度に温めた飲料(コントロール)を30分で摂取した後に、暑熱下で中強度の自転車運動をした。うち10人は中強度運動に続き、高強度自転車運動を疲労困ぱいまで行っている。
その結果、中強度の運動をした時に体内の温度の指標である「食道温」と「直腸温」は、コントロール条件よりもアイスラリー条件で低値を示した。一方で、腹痛や下痢感はアイスラリーで高値を表している。
アイスラリーを飲むことで腹痛などが起きた人を除けば、高強度な運動の継続時間はコントロールの人たちよりも伸ばすことができていたという。
藤井准教授は「アイススラリーの有害な影響を最⼩限に抑える⽅策の検討を進めることにより、暑熱下での運動パフォーマンスを最適化するための摂取⽅法が確⽴できる」とコメントしている。