慶応義塾大学
慶応義塾大学病院の伊藤大介特任教授らの研究チームは21日、認知症患者のサインである「head-turning sign」(HTS)と簡単な質問で脳内のアルツハイマー病を予測できることを発表した。振り返り動作や困りごとの有無などが軽度認知症の指標として役立つ可能性があるとしている。
2025年に65歳以上の認知症疾患者数は約675万人になると予測されている。23年末にアルツハイマー病の薬剤「レガネマブ」が正式承認され、軽度認知障害と軽症のアルツハイマー病のみに有用だ。早期の認知障害を効率的に発見する必要があるという。
研究グループによると、問診時に医師の質問に答えず同伴者に助けを求める「振り返り動作」をして、かつ質問の中で現在困っていることについて「ない」、ニュースの記憶も「ない」と答える患者はアルツハイマー病による軽度認知障害が疑われるとしている。