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日本初・世界で2例目 プロアドクス属のカメの甲羅化石を発見 約1億2万年前の地層から

プロアドクス属の甲羅の化石(提供:福井県立恐竜博物館)

福井県立恐竜博物館は今月、日本で初めてで、世界でも2例目となる「プロアドクス属」のカメの甲羅化石が勝山市北谷町から発見されたと発表した。1例目の韓国で見つかったものよりも派生的な特徴をしている。

化石の大きさから推定される甲羅の長さは27センチ。約1億2万年前の地層から発見された。プロアドクス属は甲羅のうろこ模様に特徴があり、韓国で発見された種よりも進化した個体だと推測されるという。

今回見つかった化石はアドクス科プロアドクス属のもの。アドクス科はスッポンに近いグループだが、姿はイシガメやヌマガメなどに近いものだったという。

研究チームの一員である薗田哲平研究員は「この発掘現場では骨や甲羅はバラバラになった状態で見つかることが普通であり、今回のような保存状態の甲羅は初めてで、発見時には大変驚いた。当時のカメ類の姿や多様性、進化についての理解がより深まることに大いに期待している」と述べた。