アカハライモリ
愛知教育大学の島田知彦准教授らと豊橋市自然史博物館、豊橋総合動植物公園の研究チームは6日、絶滅したと考えられたアカハライモリの「渥美種族」を愛知県で発見したと発表している。1970年代の発見を最後に50年間報告がなかった。
アカハライモリは水田や池などの淡水に生息する。全長8~15センチで背中が黒で腹が赤色のイモリ。渥美種族のオスは、繁殖期に体の色が変化しない特徴がある。
発見のきっかけは、地域住民が井戸で偶然発見したアカハライモリ。同県の自然環境課に情報提供があったという。調査したところ、井戸の近隣から少なくとも195匹が見つかった。
渥美族のアカハライモリは同地域に住む他のイモリと比較した時に、交配行動の違いや夜行性、水性傾向が強い異質な存在だという。
島田准教授は「過去に絶滅したと考えられていた地域集団が再発見されたことは大変よろこばしい」とコメント。「イモリの多様性の中では特殊な存在であり、そのような点に関心がもたれる」と話している。