浜松医科大学
大阪大学と浜松医科大学の研究グループは2023年、幼児期にテレビやゲームなどでデジタル画面を見た時間と神経発達の関連を調べた。子どもの外遊びがスクリーンタイム(ST)の悪影響を緩和することを世界で初めて発見している。
研究グループは2007~12年に生まれた885人の子どもを追跡。2歳児の「1日当たりのST」と「1周あたりの外遊び日数」、4歳児の「コミュニケーション機能」や「日常生活機能」「社会機能」「1週当たりの外遊び日数」を調査した。
その結果、2歳のSTは4歳時点のコミュニケーション能力と日常生活機能を低下させるが、影響は限定できであったという。日常生活機能への影響は2~3歳に外遊びをさせることで緩和される可能性があると発見している。さらに、社会機能には影響を与えていないことを示した。
浜松医大の西村倫子(にしむら・ともこ)特任講師は「幼児期のデジタル視聴が社会機能に影響を与えていないこと、日常生活機能への影響は外遊びで緩和されることが示唆されたことで、何に気をつけてどう付き合っていくかのヒントを提示できた」と述べている。