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キイロショウジョウバエの時計細胞 連絡し合うシナプス結合を発見 岡山大

岡山大学

岡山大学の吉井大志教授と福田あゆみ大学院生らは、独ヴュルツブルク大学と米・ネバダ大学リノ校とキイロショウジョウバエの脳にある時計細胞の全シナプス結合を明らかにした。5日付の英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されている。

1日のリズムを生み出す時計細胞は脳に存在すると分かっている。米プリンストン大学の研究者が率いるグループ「フライワイヤー」は今年キイロショウジョウバエの脳全体のシナプス結合を構築することに成功した。岡山大によると、それはシナプス結合を明らかにしたともいえるという。

研究グループはフライワイヤーの情報を用いて約14万の神経細胞から時計細胞を探し出した。その結果、これまで約150個と想定されていた時計細胞の数はおよそ240個であると判明している。

体内時計を作る時計細胞の位置が分かったことから、それら細胞同士が連絡し合うシナプス結合も判明。また、眼から光が入力される経路や行動に関わる神経細胞への接続も認められている。

グループは「脳の中でどのようして約24時間が刻まれるのか、その答えを知る大きな手掛かりになる」とコメントしている。