徳島大学の渡邊毅助教は26日、肥満と代謝異常によるがんリスクを公表した。代謝に関係なく肥満の人は大腸がんや肝臓がんになりやすいと紹介している。「今後は、生活習慣と代謝表現型、がんり患との関係性について遺伝要因も含めてさらなる検討を行っていきたい」とコメントしている。
世界の8人に1人が肥満をかかえているとされる。肥満は循環器疾患やがんのリスク上昇と関係すると知られるが、肥満で健康な人もいればその逆も存在する。
研究では5万3042人を対象に9.1年間の追跡調査を実施し、4467人ががんにり患した。がんの危険度を解析すると、代謝的に不健康で肥満の人はがんになりやすいという結果となった。
また、部位別では代謝的に健康・不健康な肥満の人は大腸がんと肝臓がんになりやすいと判明。同じ特徴で女性の場合は、乳がんになりやすかった。不健康で正常な体重では、すい臓がんになりやすいと認められている。