筑波大学
筑波大学の羽田康司教授は20日、選手が得意になるバランス能力がスポーツごとに異なると発見した。「両脚型」と「片足型」の2つに分けられるとし、バランストレーニングの考案にも役立つとしている。
アスリートは競技力を高めるためにバランス力を鍛える。求められたり、強くなったりするバランス能力は競技ごとに差がある可能性があったが、複数の運動を対象とした横断的な調査は行われてこなかった。
研究グループはバランス能力を安定して重心を移動できる「両脚型」(mlPS)と片方の足真上に体の重心を位置させる「片足型」(OLS)に分類。競技を限定せずに213人のアスリートを対象にそれぞれの型が、要求される運動種目の調査を行った。
その結果、両足型はボートレース、片足型はサッカーや柔道、野球であると分かった。また、体操が両方の型を使うと確認されている。羽田教授は「片足型と両足型は足裏の感覚、身長、筋肉の量などに関連すると分かった。これら知見はバランストレーニングの開発のための重要な資料となる」と発表している。