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新種のゾウムシ「オオダルマクチカクシゾウムシ」と「ニッポンダルマクチカクシゾウムシ」を発見 OIST

ジェイク・ルイス研究員ら提供、(左)ニッポンダルマクチカクシゾウムシ(右)オオダルマクチカクシゾウムシ

沖縄科学技術大学院大学(OIST)のジェイク・ルイス研究員らのチームは30日、長い口が特徴であるゾウムシの新種「ニッポンダルマクチカクシゾウムシ」と「オオダルマクチカクシゾウムシ」を発見した。

ゾウムシは特定の樹木などの宿主に生息し、大きさは数ミリから数センチ程度。植物のつぼみや根などを食べるため害虫扱いをされることもある。ゾウの鼻のような口「口吻(こうふん)」を持つ。

チームはゾウムシの甲を覆う皮を取り除いた部分が、種によって異なると発見。X線技術を用いて、日本とマレーシア、ベトナム、台湾で12種を新たに突き止めた。日本では九州と沖縄で生きる固有種のニッポンダルマクチカクシゾウムシと鹿児島と高知、台湾で生息するオオダルマクチカクシゾウムシを見つけている。

ルイス研究員は、ゾウムシには特定の植物と共生することしかできない種が存在すると指摘。「これらの新種のゾウムシは、日本の自然遺産の一部であり、生態学的な知見はまだ乏しいものの発見し、命名することが生物学的な理解への第一歩となる」と訴えている。